IOII architects

GCC Common Room

早稲田大学小野梓記念会館1階の一角を、GCCの活動拠点として整備。建物の境界を単なる仕切りではなく「公共的な居場所」とするため、ガラスを雁行させ、その内外に沿ってベンチを巡らせた。

Global Citizenship Center Common Room

GCC Common Room

種別

リノベーション

用途

大学

延床面積

200

早稲田大学小野梓記念会館(27号館)1階の一角、約200㎡ほどのスペースを、Global Citizenship Center(GCC)の活動拠点として整備する計画である。GCC は、学生・教職員・地域住民・企業・自治体といった多様な主体が関わりながら、社会の課題をともに学び、考え、行動へとつなげていくことを目的とした組織である。この GCC Common Room は、その理念を体現する“まちの中にあるみんなの部屋”として構想された。

まちと接続する開かれた学びの場
敷地は南門通りに面し、正門にも近い。キャンパスの外ではあるが学生の日常にあり、まちの人の生活導線でもある。そこで空間の境界を閉じるのではなく、ベンチとガラス面を通じて通りと接続し、内部の活動が外部に滲み出すような「開かれた学びの場」をつくることを目指した。
中央に据えたホワイトボードウォールは、行き交う人々が視覚的に共有できる“思考の表面”として機能し、議論やアイデアが描き出され、また消され、更新されていくプロセスそのものが外へと開かれる。ホワイトボードウォールは、既存建物の軸線ではなく、前面の通りの軸線と平行に沿わせており、まちに平行するワンルーム空間となっている。このことで、まさに「一番身近な社会=まちの中で考える」ことを強くしている。

境界が居場所となるベンチと雁行ガラス
建物の境界を単なる仕切りではなく「公共的な居場所」とするため、ガラスを雁行させ、その内外に沿ってベンチを巡らせた。むしろ、グループワーク向けの座席、カウンター席、待合空間など、多様なスケールの居場所を想定し、それに沿わせてガラスを嵌めているという順序である。このひだ状の境界線が、対話や滞在を誘発し、人々が自然につながり、大学とまちとの境界が開かれた場へと転換していく。

社会課題に応答するマテリアル
素材選定にも社会的な視点を取り入れた。ベンチには複合プラスチックのアップサイクル材を、天井吸音パネルや照明シェードには衣類のアップサイクル材を使用している。
技術的・社会的要因で廃棄されざるを得ないものに新たな価値を見出し建築に蓄えることで、利用者に気づきを与え、社会的な議論のきっかけとなることを期待している。

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